オールブラックスHC就任 - デイブ・レニー


2026年3月4日

神戸のデイブ・レニーHCが、今季終了後、オールブラックスのHCに就任することが発表されました。自分なりにチェックしていた、これまでの経緯をまとめてみました。いつも書いてますが、これはあくまでも個人的理解や見解に過ぎませんので、ご参考程度にご覧ください。



1. 新HC選定プロセス発表

New Zealand Rugby confirm process to appoint Scott Robertson’s replacement as All Blacks coach
(2026.01.26 Phillip Rollo / Stuff)


1/15のロバートソンさん解任発表後、1/26にニュージーランド協会から新HCの選定プロセスが発表されました。

最大の選考ポイントは
「インターナショナルの代表監督経験があること」
でした。なんだか後付けの気もしますが...

この時点で何人かの候補者が挙げられてました。
・ジェイミー・ジョセフさん(元日本代表監督)
・デイブ・レニーさん(元オーストラリア代表監督)
・ヴァーン・コッターさん(元スコットランド/フィジー代表監督)

他にも、現実味は少ないながら、ロビー・ディーンズさんやウォーレン・ガットランドさんなども条件に当てはまるとされていました。ちなみにジョー・シュミットさんはすでに辞退を表明されていたようです。



2. 候補者たちの新進路発表

この選定プロセスが発表されるや否や、何人かの候補者が新しい進路を発表し、新HC選任レースから降りました。

1/27、2027年からコッターさんがレッズの指揮を執ることが、レッズ公式より発表されました。

Vern Cotter named Queensland Reds Coach for 2027-2028
(2026.01.27 Queensland Reds Rugby)


レッドローズ(女子イングランド代表)のHCのジョン・ミッチェルさんは、2025女子W杯の優勝監督ですが、イングランド協会はミッチェルさんとの契約を2029年まで延長したことを発表しました。ミッチェルさんもかつてオールブラックスの監督を務めた他、アメリカ代表監督も務めていたので、新HC候補者として噂に上っていました。

Red Roses coach John Mitchell signs new long-term deal
(2026.01.29 James Regan / ESPN)




3. 一騎打ち

誰が実際に立候補したのかは明かされていませんが、残る有力候補は、実質ジョセフさんとレニーさんの2人になりました。

当初はジョセフさんが最有力とされていましたが、あくまで当時コンビを組んでたトニー・ブラウンコーチとセットでということのようです。なんだかそれも切ない話ですが...現在、ブラウンさんは南アフリカのアシスタントコーチですが、2027W杯まで南アフリカに専念するとのことです。この場合、ニュージーランド協会が、ブラウンさんと南アフリカとの契約を買い取ることも考えられますが、そもそも南アフリカには売る意思もなく、ブラウンさん自身にもその意思がないのでは無理でしょうね。

というわけで、ブラウンさんの協力を得られないジョセフさんの株が下がり、一番レベルの高いチームを率いた経験を持つレニーさんが急浮上したということだと思います。

ジョセフさんが指揮していた日本代表の最高位は2019W杯直後の8位、現在のワラビーズは7位ですが、日頃戦っていた相手が違い過ぎますから、監督としてのキャリアや経験値を考慮して、最終的にレニーさんを選んだのだと思います。



4. 茨の道

この選定委員会のメンバーは、デヴィッド・カーク会長 / スティーブ・ランカスター暫定CEO / ハイパフォーマンス部門TOPのドン・トリッカーさん / ケヴィン・メーラムさん / デイン・コールズさんらと言われていますが、カークさんとランカスターさんはアマチュア時代の選手、トリッカーさんは元ソフトボール選手、メーラムさんとコールズさんはオールブラックスであるもののコーチは未経験。「いわばコーチ素人たちが集まって、オールブラックスの最高責任者を決めること自体、本当に大丈夫なのか?」と、ニュージーランドメディアでは批判が集まっています。

そして、オールブラックスの今シーズンの対戦予定が こちら です。

詳細は割愛しますが、南アフリカと4試合(南アフリカのホームが3試合)、イングランドやスコットランドとの対戦も控えています。仮にネーションズ・チャンピオンシップを勝ち上がったとして13試合。10勝3敗で勝率77%、9勝4敗で69%となります。ロバートソンさんの勝率が20勝7敗で74%でしたから、もしこれを下回るようであれば、レニーさんは勿論、カーク会長以下執行部のクビは吹っ飛ぶかもしれませんね。



せっかく神戸をここまで強くしてくれたレニーさんを、オールブラックスの監督として送り出すのは誇らしい気持ちはありますが、待ち構えてるのは茨の道です。せっかくならレニーさんには2027W杯まで踏ん張ってもらって、ノックアウトステージで、レニーさんと沢山の神戸の選手たちが再会するようなドラマが待ち受けていることを願うばかりです。