リーグワン2024-25 Div.1 レギュレーション


2024年6月1日

リーグワンも3シーズンが終了し、来季から「フェーズ2」に突入します。大分前から「フェーズ2からは試合数を増やす」と言われてましたので、「カンファレンス制を撤廃し、全12チーム(or 10チーム)でホーム&ビジターで2試合総当たり」すると勝手に思っていましたが、蓋を開けたら交流戦を2試合増やすだけとのことで、正直ガッカリしました。

皆さんもお気づきのことと思いますが、改めてカンファレンス分けの問題点を書きますね。厳密にはカンファレンス分け自体が問題ではなく、「カンファレンス毎で試合数が異なっているのにも関わらず、チームの順位や個人ランキングをひとまとめにしていること」が問題です。

今季の試合数を例にとると...

試合数:16
同カンファレンスとの試合数:10(5チーム x 2試合)
異カンファレンスとの試合数:6 (6チーム x 1試合)(交流戦)

例えばカンファレンスAに12チームで1番弱く、どのチームにも勝てないチーム「X」がいると仮定します。カンファレンスAの残り5チームは「X」とは2試合行い、勝ち点10を上積み出来ます。ただカンファレンスBの全6チームは「X」とは1試合しか出来ないので、勝ち点5しか上積み出来ません。得点やトライ数などの個人成績も同様です。

これはどのチームが一番弱い云々ではなく、カンファレンス毎で試合数が異なっているのにも関わらず、順位や個人ランキングをひとまとめにしている限り、必ずこの「不公平」がつきまといます。

仮に現行のレギュレーションを存続させるのであれば、せめて順位だけは「カンファレンス内で完結させて、各カンファレンス内の上位チームがプレーオフに進出する」ようにすればイメージ的には不平等が是正されるかと思います。ただ現実には12チームの内の3チームがDiv.2との入替戦に回る仕組みになっていますので、各カンファレンス内で順位を完結させた場合、例えばカンファレンスAは2チームが入替戦に、カンファレンスBは1チームが入替戦に回る、という不均衡が発生するため無理なのでしょうね。



今季と同じく年間順位を元にカンファレンスを分けるとすると、恐らく来季は次のようなカンファレンス分けになると考えられます。

A:東芝、キヤノン、神戸、静岡、三菱重工、浦安
B:パナソニック、サントリー、クボタ、トヨタ、リコー、ホンダ

冒頭にも書きましたが、来季は交流戦を2試合増やすとのことです。ただその交流戦の対戦相手が問題です。上位チームは下位チームと、中位チームは中位チームと対戦するとのことです。

例えば、カンファレンスA目線で考えると、
<東芝とキヤノン>は<リコーとホンダ>と、
<神戸と静岡>は<クボタとトヨタ>と、
<三菱重工と浦安>は<パナソニック、サントリー>と対戦します。

単純に上位チームにしてみれば勝ち点を稼げて、下位チームにしたら厳しい試合だけを増やされるように見えます。交流戦を2試合増やすということをポジティブに捉えるならば、将来的に12チーム(or 10チーム)の2試合総当たりにする前段階とも考えられますが、せっかくなら上位同士、中位同士、下位同士にすれば良かったのではないかと思います。上位が下位と対戦するのは、いくらプレーオフのチーム数を6チームに増やしても不公平感が拭えません。



実際に来季はどうなるか分かりませんが、現段階では「フェーズ2」とは名ばかりの、いたずらに試合数を増やしただけのように感じます。

個人的に最優先すべき事項は「リーグ戦の均衡化」だと思います。フランスのTOP14が人気的にも興行的にも世界的に成功している大きな理由が、リーグ戦が均衡していることです。勿論、1年間の内にTOP14を約10か月間も楽しめることや、各地域にホームスタジアムがあって完全に地元に密着していることも大きな要因ではありますが、今季第24節を終了した時点で、トップのトゥールーズが16勝8敗、最下位のオヨナでも6勝17敗1分です。

リーグワンの場合は、未だにプロ選手と社員選手が混在しているため、サラリーキャップ制(※)の導入が困難な状況です。各チームとして戦力の均衡化が難しいのであれば、協会が積極的に均衡化の仕組みを作ることが筋ではないでしょうか。例えばDiv.1を10チームにすれば、来季の同じ日程で、カンファレンス制を撤廃したうえで、ホーム&ビジターの2回戦総当たりが可能になります。

今季、パナソニックがクロスボーダーでチーフスに快勝したり、海外の有名選手達が複数年契約をしたり、リーグワンが海外でも放送されたり、観客動員数が増えたりと、確実にリーグワンが盛り上がっていることは実感できます。今後はリーグワンのさらなる発展の為に、協会には色々改善して欲しいです。

(※)サラリーキャップ制: プロスポーツチームが所属選手全員の年俸の総額を定める制度のこと。 選手全員の年俸の総額が、リーグ収入金額の一定割合より低くなるように設定されていることにより、選手の年俸が高騰していくのを防ぐことができる。 また、それぞれのチームが平等な状況下となり、各チームの戦力の均衡化も図ることができる。