2026年5月
5月1日
女子アジアラグビーチャンピオンシップ2026
サクラ15 64 - 12 カザフスタン
イエロー3枚、ペナルティ数えきれずのカザフスタンに対して、正当な分析や評価はしづらいので書きませんが、一点だけ。プレースキッカーを育てないと今後は厳しいと思います。
◆ コンバージョン成功率は僅か17%
・WTB今釘:0/7
・SO原田:0/1
・SO山本:2/4
まずは初キャップの選手たちが沢山試合に出れたので良かったです。記念すべき初キャップ。男子の場合は画像を作るのに女子の場合は作らないという、一貫性のない協会に代わって作りました(抜けがあったらすみません)。サクラ15デビューおめでとうございます。

5月2日
これから福島に向かいます。
嫁さんはアロハシャツをゲットすると息巻いてます(笑)。
ハワスタまで行かれるオレンジアーミーの皆様、一緒に応援頑張りましょう!

5月2日
リーグワン2025-26 Div.1 #17
浦安 27 - 24 パナソニック
PR藤井やCTBアソの復帰やハーフ団の入替による従来とは違う先発メンバー。
パナ最大の武器であるキック戦略を使えないほどの前半の強風。
それでも前半2連続トライを獲ったことによる安心感?
残り1分を切り 22 - 24 とリードした状態での敵陣でのSO山沢のキックの判断(結果ダイレクトタッチ)。
今シーズンのラストホストゲームの浦安。
招待客は多いであろうが1万人を超える大観衆の後押し。
入替戦が確定したチームの意地と底力。
これがデビュー戦とは思えないFL森山海宇オスティンの両チームダントツのタックル成功数。
勝利の女神は最後まで迷ったはずだ。
そしてラストワンプレー。ピッチ中央付近からの浦安SO田村のDG。外れていたら試合終了だったこの場面、パナのほぼ全員がボールの行方に見とれて棒立ちになり戻っていなかったのに対し、浦安の少なくとも3人はHポールに向かって猛ダッシュしていた。勝利の女神はきっとこのシーンを見ていたのだろう。
相手のメンバー云々、ラストのDGの跳ね返り云々は置いといて、パナに勝利したことは紛れもない事実。浦安にとっては、ラストの三菱重工戦と入替戦に向けて、大きな自信や弾みとなる価値ある勝利となったことだろう。
一方のパナ。チーム事情や戦略によるメンバー変更・温存や試合中の判断そして抗えない天候。難しい要素は沢山あったが、最下位浦安に第17節で敗れ勝ち点を「1」しか積み上げられなかったのは、痛恨の極みだ。

5月2日
リーグワンマスコット一問一答総選挙
今週のお題は
『試合前の盛り上げ出番に遅刻。なぜ?』
投票方法の詳細は、コチラをご参照ください。
自分のチームやキャラに掛けてくる回答が多い中、
・シンプルにサメとジョーズのみで勝負する鮫太郎
・毎回、何の脈絡もなくぶっこんでくるレグ君
が特にツボです(笑)。




5月3日
リーグワン2025-26 Div.1 #17
リコー 8 - 52 クボタ
フロントローの充実。
LOヴァンジーランド、FLオリヴィエ/末永の献身。
No.8マキシのバンプ(=ぶちかまし)。
SH岡田の活気。
SOフォーリーの正確無比。
WTB木田のステップワーク。
CTBプレトリアスのスピード。
WTBヴァイレアの強さ。
FBスティーブンソンの視野の広さ。
さらに磨きのかかったセットプレー。
サインプレーを正確にこなす遂行力。
少ない手数でトライを獲りきる集中力。
リフティング・モール(=フィールドプレー中に、まるでラインアウトのように選手をリフトしてモールに繋げるプレー)を試す心の余裕。
ラストスパートに向け、先週から明らかにギアを上げてきたクボタ。難敵リコーに完勝、快勝、圧勝だ。
オレンジアーミーのバイアスはあるものの、上位3チームではクボタが一番安定感がある。
さあ、オレンジアーミーの皆様!!
えどりくで神戸を迎え撃とうぜ!!
5月3日
リーグワン2025-26 Div.1
第18節(最終節)の対戦相手
見事に最終節にライバル対決が揃いましたね。シーズン前にこのマッチアップを組んだリーグワンの担当者の方は相当優秀ですね(TOPはアホですが)。
◆ プレーオフの6チームは確定
・神戸・パナ・クボタ・サントリー・リコー・東芝
◆ 入替戦の2チームも確定
・三菱重工・浦安
◆ 上位3チームの1位、2位争い
・神戸・パナ・クボタ
◆ 4位~6位争い
・サントリー・リコー・東芝
◆ 7位~10位争い
・トヨタ・静岡・キヤノン・ホンダ
◆ 11位~12位争い
・三菱重工・浦安
◆ 準々決勝①:4位 vs 5位
◆ 準々決勝②:3位 vs 6位
◆ 準決勝①:1位 vs 準々決勝①勝者
◆ 準決勝②:2位 vs 準々決勝②勝者
◆ 入替戦①:12位 vs D2/1位 x 2
◆ 入替戦②:11位 vs D2/2位 x 2

5月4日
欧州チャンピオンズカップ 準決勝
ボルドー 38 - 26 バース
いつものスタッド・シャバン=デルマスより一回り大きいスタッド・アトランティック・ボルドー・メトロポールに集まった4万人を超える世界一熱狂的なサポーターの大声援の後押しを受け、ボルドーがロケットスタートを決める。バースの弱点の外側のディフェンスを、CTBに入ったダミアン・プノーが突破し、最後はタタフ在籍時にはそのポジションを競い合ったNo.8マルコ・ガゾッティが飛び込み、先制のトライ。試合開始僅か110秒の出来事だった。
バースも6分、イングランド代表のSHベン・スペンサーの見事なキックパスがWTBウィル・ミュアに渡りすかさず同点に。
14分、ボルドーは再びワイドに攻め込み、最後は赤い稲妻WTBルイ・ビアル=ビアレがグラウンディング。
それでも26分、バースはバックスの巧みなパスワークとWTBヘンリー・アランデルの見事なランと、ミュアの素晴らしいダイビングで 14 - 12 で追いすがる。
その後、息もつかせぬ展開が続いたが、34分、ボルドーは再び猛攻を仕掛けた。バースのディフェンダーが手薄になった隙を突いて、見事なパスワークでボールをキープし、最後はSHマキシム・リュキュがトライを決めた。前半終了間際にもリュキュがPGを沈め、24 - 12 で折り返す。
後半どうしても先に点が欲しかったバースは50分、ゴール前でフェーズを重ね、最後は22歳のベビーフェイス、CTBルイ・ヘネシーが見事なステップワークでトライラインに手を伸ばす。これで5点差。
しかし66分、試合当初から強固なディフェンスと迫力満点のバックス陣で試合を優位に運んでいたボルドーに決定的なチャンスが訪れる。ゴール前のボルドーの猛攻に耐え切れず、LOチャーリー・ユールズがイエロー。直後のリスタート。ビッグ・ベンこと148kgの巨漢PRベン・タメイフナが迷わず突っ込む。FWDでフェーズを重ね、最後もタメイフナがダイブ。タメイフナの雄叫びが炸裂する。76分には代わって入ったNo.8テモ・マティウがトライを挙げ試合を決めた。
ボルドーと言えば、フランス代表で固められたバックス陣にどうしても目が行くが、ボルドーの真の強さの基盤は圧倒的なディフェンスだ。この日も魔術師フィン・ラッセルが率いるバースの変幻自在の攻撃を、91%という凄まじいタックル成功率で封じ込めた。
さて5/23の決勝の相手は、アイルランド代表をずらり揃えるレンスター。会場は中立地スペインのサン・マメス・スタジアム。5万人を超える大観衆の前で、ボルドーが連覇することを信じている。

5月4日
リーグワン2025-26 Div.1 #17
キヤノン 31 - 22 三菱重工
キヤノンが3連続トライでロケットスタートを切るも「3トライ差あるある」で流れは徐々に三菱重工に。後半一時4点差にまで詰め寄られたが、70分に途中出場のSO武藤のPGでリードを広げると、2分後には途中出場のCTBアウムアが値千金のトライで試合を決めた。
キヤノンはここに来て確実に戦力が戻っている。一時は最下位に沈んだが、7位が見えるところまで復活してきた。ラストの静岡戦も大いに期待できる。
入替戦回避を確定させた今日の試合後、シーズン途中で孤軍奮闘していたクリエルの満面の笑顔がまぶしかった。
三菱重工は、マット・ヴァエガのようなクラブに長くとどまる選手が少なく、毎年の付け焼き刃な補強では、フロントにチームづくりの展望がない印象を受ける。試合開始直後に大量失点する癖。安定したキッカーの不在。ラグビーIQが低いように見えてしまうリーグ最悪のイエローカードの数。シーズン開始時にスタートダッシュを決められなければ、シーズン後半に勝てなくなる現状。個人的には入替戦は必然だと感じる。

5月4日
オレンジの魂は継承される。

5月4日
リーグワン2025-26 Div.1
第17節終了時観客数一覧
レギュラーシーズンも佳境。
10,000人突破が連発しました。

リーグワン2025-26 Div.2
第13節終了時観客数一覧
今季限りで40年に渡る活動を終了するNEC。
柏の葉開催での最多記録を更新しました。

リーグワン2025-26 Div.3
第14節終了時観客数一覧
ご参考まで。

5月5日
「どこも混んでるけど、天気が良いからどっか行きたい」
こういう時の我が家の定番は「みなとみらい~野毛」です。
最寄駅から桜木町まで地下鉄で5, 6分で着くので、まずはみなとみらい周辺をブラブラ。あの辺はオシャレなご飯屋さんが沢山あるのですが、我々夫婦には性に合わないので、野毛までまたブラブラ。そして狭くてお世辞にも綺麗とは言えない野毛の横丁をブラブラ。この猥雑でエナジー溢れた佇まいが最高に心地良いです。
今日は大衆うなぎ酒場とホルモン屋さんに寄ってきました。最高にビールと食がすすみました。
皆様も機会がありましたら是非!

5月6日
女子アジアラグビーチャンピオンシップ2026 #2
サクラ15 71 - 12 ホンコン・チャイナ
サクラ15がランキング16位のホンコン・チャイナに以下の11トライの猛攻で圧勝し、大会優勝を果たしました。
LO吉村/FLンドゥカ/HO永岡/PR藤/WTB松田(ハットトリック)/No.8香川/WTB西村/FB林/WTB今釘
◆ 気になった点
・ラインアウト:HO永岡の時のラインアウトの精度を欠いた。元々永岡はTKMではFLで、それを本遠征でコンバートされた。恐らく、フィールドプレーの強度アップや戦略的なスキルセットの融合、そしてキャプテンシーの分散などを考えてのトレードオフなのだろう。すぐに慣れるだろうから、個人的にはあまり心配していない。ちなみにHO谷口のラインアウトは安定感抜群の100点満点だった。
・モールディフェンス:何度かホンコン・チャイナに押し込まれた。ただスクラム含めセットプレーは北川監督代行の得意分野なので、今後はメンバーのコミュニケーションも密になるにつれて威力も精度も高まっていくだろう。
・BACKSのワイド展開:それ自体は否定しないが、全員が単なる「パスマシーン」になっているシーンが何度かあった。大外のWTBに運ぶのも大事だが、途中で縦突進を入れないと効果は半減すると思う。
・どのメディアでも報道されてない事!!
◆ 良かった点
・ダブルスタンドオフ:SO原田とCTB山本のダブルスタンドオフが機能していた。二人ともエリアを獲るキックも効果的だった。特に19分の山本が自陣から大きく相手の背後にキックし、それをWTB松田が猛チェイスしたシーンは良かった。原田も飛距離はまだまだだが、キックするタイミングや判断は良かった。50:22も素晴らしかった。
・コンバージョン成功率:先週僅か17%だったコンバージョン成功率が、73%と伸びた。理由は明白で、先週7回連続で外した今釘がそもそも先発を外れ、山本が全て蹴ったため。
・ラッシュディフェンス:全員が前に出るディフェンスを徹底できた。何度も相手のノッコンを誘う低いタックルを見舞っていた。特にこの遠征初キャップのPR藤の強烈なタックルが印象的。
・バックロー:FLンドゥカとNo.8香川がキャリーで何度もゲインした。FL向來は2連続トライを喫した後、ビッグタックルと自陣ゴール前ジャッカルで流れを引き戻してくれた。
・ワールドクラス:松田は一人別次元だった。ラン、ハンドオフ、ジャッカル、チェイス、その全てが国際レベルだった。

5月6日
新キャプテン津久井萌の初々しい戴冠
5月8日
週末のお楽しみ(備忘録)
いよいよ最終節ですね。
退団や引退をする選手たちの勇姿は瞼に焼き付けたいと思います。

5月8日
リーグワンマスコット一問一答総選挙
今週のお題は
『チーム広報が急いで止めにきた。何をした?』
投票方法の詳細は、コチラをご参照ください。




5月8日
プレーオフはもう始まっている!?

5月8日
映画「ラプソディ・ラプソディ」
久しぶりの利重剛監督作品で、舞台が横浜とのことなので、嫁さんと観てきました。感想を少し書きましたので、誰かの何かの参考になれば幸いです。
本作は、「戸籍上、知らぬ間に結婚していた」という奇抜な設定を導入に据えながら、その内側では、他者との関係を恐れながら生きる人間たちの孤独と再生を静かに掘り下げていく。軽妙なコメディとして幕を開ける本作は、やがて現代におけるコミュニケーション不全や、傷を抱えた者同士が寄り添うことの困難さへと踏み込み、観る者の感情をじわじわと侵食していく。
主人公・夏野幹夫(高橋一生)は、感情を極力表出せず、他者との距離を一定に保ちながら生きる独身サラリーマンだ。パスポート更新のため戸籍謄本を取得した彼は、そこに“繁子”という見知らぬ女性が妻として記載されていることを知る。通常ならば混乱や怒りに支配されるはずの状況でありながら、幹夫は奇妙なほど平静を保ったまま、その女性を探し始める。この反応の希薄さこそが、彼の抱える精神的空洞を物語っている。
やがて現れる繁子は、幹夫とは対極に位置する存在である。感情を剥き出しにし、衝動のまま行動し、周囲との摩擦を厭わない。その危うさは時に滑稽であり、時に暴力的ですらある。しかし、物語が進むにつれ、その過剰な振る舞いの根底に横たわっているのが、「誰かに受け止めてほしい」という切実な希求であることが浮かび上がる。
この呉城久美演じる繁子という存在が、この物語に見事なまでに鮮烈な色彩を与えている。利重監督から託された「愛される人であってほしい」という願いを見事に体現した彼女は、勝手に入籍を済ませるという突飛な行動の裏側に、震えるような孤独を宿している。呉城は、繁子の攻撃性を単なる「狂気」ではなく、世界と繋がろうともがく「悲鳴」として表現した。街を猛然と駆け抜ける野性味あふれるエネルギーと、ふとした瞬間に見せる捨てられた子犬のような瞳。その心地よい不協和音を奏でる二面性が、観客が繁子という破天荒な女性を「理解できない他人」から「放っておけない愛すべき隣人」へと変化させる魔法のような説得力を持っている。呉城久美は、この制御不能なキャラクターを過剰な演技に陥ることなく体現し、繁子という人物に痛々しいまでの実在感を与えている。
一方、高橋一生の演技は極めて抑制的だ。幹夫という男は、感情を押し殺し続けた結果、自らの痛みすら言語化できなくなっている。その閉ざされた内面を、高橋はわずかな視線の揺れや呼吸の間によって表現していく。沈黙が雄弁に機能する稀有な演技であり、この得体の知れない人物像を成立させた功績は大きい。繁子の奔放さと幹夫の静謐。その対照的な存在が互いを侵食し合いながら、少しずつ心の輪郭を変化させていく過程こそ、本作の核心である。
利重剛は脚本も兼任し、横浜の街並みを背景に、登場人物たちの感情の揺らぎを淡々と映し出す。みなとみらいや元町といったロケーションは、観光地としての華やかさよりも、都市に漂う孤独や生活の匂いを纏った場所として機能している。その乾いた空気感が、幹夫と繁子の関係性に絶妙なリアリティを与えていた。また、大西順子によるジャズスコアも印象深い。軽やかなピアノの旋律は、コミカルな場面に軽快さを与える一方で、人物たちの内面に潜む孤独を静かに浮かび上がらせる。説明過多に陥らず、音楽によって感情の余白を生み出す演出は実に洗練されている。
前半は、奇妙な“結婚騒動”を軸にしたユーモラスな展開が続く。しかし物語は徐々に、登場人物たちが抱える過去の傷や喪失へと接近し、作品のトーンを変質させていく。利重監督が優れているのは、重苦しいテーマを必要以上に劇化せず、あくまで日常の延長として描き切っている点だろう。感情を爆発させるのではなく、むしろ抑え込まれた感情の隙間から滲み出る痛みを捉える。その視線は終始誠実であり、人間を断罪せず、かといって安易に肯定もしない。
本作は、「愛とは何か」という古典的な問いに対して、真正面から答えを提示する作品ではない。むしろ本作が見つめているのは、「他者と関わること」そのものへの恐怖であり、それでもなお、人は誰かを必要とせずには生きられないという事実である。傷つくことを避けるために閉ざされた心が、他者との接触によって少しずつ変化していく。その不器用で歪なプロセスを、利重剛は過剰な感傷を排しながら描き切った。
派手さはない。しかし、観終えた後に静かな波紋のような余韻が長く残る。横浜の海風とジャズの旋律、そして不完全な人間たちの沈黙。そのすべてが溶け合いながら、本作は観客の心に静かに沈殿していくのである。

5月9日
頂上決戦
日曜日のクボタ対神戸は、単なる上位対決というより、「リーグ屈指のフィジカル支配型チーム」と「最も洗練されたアタッキングラグビー」の衝突という構図が非常に面白い試合になりそうです。
まずはメンバー。プレーオフを見据えてメンバーの温存も考えられましたが、両チームとも1位を目指してるので、ほぼベストメンバーです。潔くて気持ちが良いですね。クボタはSH藤原、神戸はCTBイオアサというキーマンをそれぞれ欠くものの、代わりが岡田とリトルなら大きな問題はないでしょう。
個人的な最大の注目は、やはりFWD戦、とくにスクラムとブレイクダウンです。
クボタは現在のリーグ屈指の“圧力型”チームで、接点の強さ、ラックでの前進、セットプレーの安定感が武器です。1人1人のキャリーゲインが大きく、相手をじわじわ下げながら試合を支配するタイプです。特にHOマルコム・マークス、LOルアン・ボタ級の世界基準のフィジカルが前に出ると、一気にゲームの流れを持っていきます。
対する神戸は、以前の「大味な攻撃型」からかなり進化しました。デイブ・レニーHC体制で、アタックの整理が非常に洗練され、テンポとスペース活用が抜群に良くなっています。
神戸は単純な力勝負ではなく、
・早い球出し
・ワイドへの展開
・キックを織り交ぜたエリアマネジメント
・内外を使う多段攻撃
で守備をずらしてきます。
つまり、この試合は、
クボタが「接点の圧力」で神戸のテンポを潰せるか
神戸が「展開力」でクボタFWDを走らせられるか
という戦いになる可能性が高いです。
あと神戸はやはりペナルティに注意ですね。今日のパナソニックの結果にもよりますが、クボタが敵陣でペナルティを貰った時にボーナスポイントのためにトライを狙うのか、あるいはPGを狙うのかも注目ですね。
さらに個人的に面白いと思うのは、両チームのディフェンスの質です。
クボタはかなり“我慢型”の守備で、ラインスピードだけでなく「2人目がすぐ入る」ため簡単にゲインラインを割られません。一方の神戸は、近年かなりコネクションが改善され、外側のスペース管理が非常に良くなっています。
そのため、この試合は派手な打ち合いというより、
「どちらが自分たちのテンポを押し付けるか」
という、非常に高度な駆け引きになりそうです。
特に神戸のSO李は、ゲームを“速くする”能力が非常に高い選手で、彼が前に出ると神戸の攻撃全体が一気に活性化します。一方でクボタは、ディフェンスラインを押し上げてSOに時間を与えない守備が得意なので、このマッチアップはかなり重要です。
あと終盤の展開も見どころですね。
クボタは80分間フィジカルを落とさない“圧殺型”ですが、神戸は逆に後半にテンポアップして一気に畳み掛ける試合も多いです。ベンチメンバー投入後にどちらが流れを掴むかはかなり重要になると思います。神戸の控えSOブリン・ガットランドのゲームコントロールはクボタとしては要注意ですね。
全体としては、
クボタが「接点」と「セットプレー」で支配するのか
神戸が「テンポ」と「スペース攻略」で崩すのか
という、リーグワンでも最高レベルのスタイル対決になりそうです。特にプレーオフを想定すると、「力で押すチーム」と「構造で崩すチーム」の現在地が見える試合になるので、戦術面を見ながら観るとかなり面白い一戦だと思います。
1つクボタが有利な点を挙げるとすると、「えどりく」です。やはりホームの観客の大声援は選手たちの後押しになることは否定できません。海外のテストマッチでもアップセットが起きるのは、大抵ホームチームですから。
ただ最終的には「相手よりどれだけ勝ちたい気持ちが強いか」が勝敗を左右するかもしれません。明日のキックオフが待ちきれませんね。

5月9日
リーグワン2025-26 Div.1 #18
パナソニック 45 - 0 東芝
開幕戦、0 - 46 と屈辱的な敗戦を喫した東芝が、5か月後の今日、ほぼ同じ得点差で同じ相手に大敗しました。
何よりも今日の東芝の攻撃がお粗末すぎました。とにかくゲインが切れませんし、攻撃中のハンドリングエラーは数え切れませんでした。大きくゲインが切れても、最後はノッコンやターンオーバーで攻撃権を失いました。CTB眞野やWTBナイカブラが戻り、個人的には東芝のアタックに期待していただけに残念です。ちなみに敵陣22m以内に侵入したのがわずか2回でした(パナソニックは17回)。
象徴的だったのが70分のシーンでした。大外のFBコリンズが一人外してビッグゲイン。フェーズを重ねトライライン1mまで迫りましたが、そこでCTBタマニバルのオフロード?がパナソニックのCTB長田に入り、長田が99mを走り切りトライしました。タマニバルについては、良い時と悪い時の差が激しいですし、結構強引に行く場面が目につくので、個人的にあまり良い印象を持っていません。
今日の東芝の攻撃、「モウンガがいなかったから」と言えばそれまでですが、そもそもアタックラインすら整っていなかった印象です。松永はSOも出来ますが、「出来る」と「上手に出来る」とでは大きな差がありますし、そもそも松永はFBの方が活きると思います。「SOは専門職説」を支持する自分としては、来シーズン以降の東芝もかなり心配です。
ディフェンスでは、今日の東芝のタックル成功率は85%で、パナソニックの84%を上回りましたが、ここぞという勝負所でパナソニックのランナーに抜かれ、それが悉く失点に繋がりました。
パナソニックは先週の反省もあったのでしょうが、試合開始から集中していたように思います。特にSO山沢はスペースを見つけて自分で行くところ、相手を引き付けてスペースを作り出すところの判断が良かったと思います。WTB竹山も絶好調ですね。この2人を呼ばないエディーって一体…
さて、パナソニックは今日の勝利で勝ち点を74とし、リーグ戦2位以上が確定しました。デアレンデもライリーもいない中、FWD・BACKS一体で掴み取った大勝に、天国の宮地さんも、さぞお喜びのことでしょう。プレーオフも期待できますね。

5月10日
女子6Ns #4
イタリア 33 - 61 レッドローズ
レッドローズはアウェーのパルマで行われた試合で前半を圧倒的に支配し、マーリー・パッカーの4トライなどでイタリアに大勝した。
しかし試合終了までに、レッドローズはイタリアに5トライを許した。これで直近2試合で9トライ目だ。DFコーチのサラ・ハンターにとっては、さぞかし悔しいことだろう。
レッドローズは、来週、フランスとのグランドスラム決定戦に臨むが、今大会のレッドローズのディフェンスを観ていると、例年より安心して観れない予感がする。

5月10日
リーグワン2025-26 Div.1 #18
クボタ 19 - 24 神戸
(前半:19 - 17、後半:0 - 7)
今日は応援に徹しようと、試合中メモも取らずに、ひたすら大声で応援してましたが、残念ながらクボタは負けてしまいました。夜ご飯の後、J SPOでもう1度観ました。
神戸は進化しています。
神戸は前半、クボタのプレッシャーにペナルティを連発しましたが、前半の後半から規律を見事に修正しました。ペナルティは前後半4つずつの8つに抑えました。シーズンを通して反則の多いチームが、普通そう簡単に反則を減らせるはずがないのですが、試合中に見事に修正しました。
そしてやはり、神戸の進化を感じたのは攻撃のコントロールです。神戸は今季、単に“走るチーム”ではなくなりました。テンポを上げる場面と、落ち着かせる場面の整理がかなりできています。今日はそのバランスが特に良かったと思います。後半は完全に神戸が試合を支配したと思います。以前の神戸は、こういう重圧戦になると、どこかでテンポを失ってミスが連鎖する試合が少なくありませんでした。しかし今日は、苦しい時間帯でもゲームが壊れませんでした。無理に打ち合わず、蹴るべきところは蹴り、我慢する時間帯を共有できていたのが大きかったです。
タックル成功率は試合を通じて91%、後半だけで言えば驚愕の96%でした。これはクボタのタックル成功率をも完全に上回りました。神戸の守備ラインは外への連動が非常に良く、クボタの強力なキャリーに対しても「一発で抜かれない」守りが徹底されていました。クボタは接点で優位に立つと一気に畳み掛けるチームですが、神戸はそこでパニックにならず、「1フェーズごとに守る」ことを徹底していた印象があります。
今季の神戸は「きれいなラグビー」だけでなく、“プレーオフ型”の試合ができるようになってきています。接点で耐え、苦しい時間を共有し、最後に試合を締める――。以前よりかなり成熟したチームになりました。
クボタは「自分たちの強み」を持っています。
・FWの縦キャリー
・ラックでの圧力
・キックで相手を自陣に押し込む
・ラインアウト起点のモール
このあたりは非常に整理されていて、特に前半は神戸にかなりストレスを与えていました。クボタらしい、“相手を削りながら主導権を握る”ラグビーはできていたと思います。その一方で、試合が拮抗してからの「判断の柔軟性」と「攻撃の変化」は、やや物足りなかった印象があります。
これは連勝中のチームや強豪チームによくあることですが、「この自分たちの形で押し続ければ最後は勝てる」という成功体験が強いチームほど、接戦で修正が遅れることがあります。今日はまさにその空気が少しありました。
特に感じたのは、「もう1つ外側の判断」が少なかったことです。例えば、
・近場で何度も当てる
・同じレンジのキャリーを繰り返す
・速く展開するより“もう1回FW”を選ぶ
という場面が増えていました。
もちろんクボタの強みは接点にありますから、それ自体は間違いではありません。ただ、神戸のディフェンスがかなり整備されていたため、「同じ形を続けるほど守りやすくなる」状態にもなっていたと思います。特に神戸は今日は、「1人目で止め切れなくても、2人目・3人目で必ず閉じる」守備が徹底されていました。
そのためクボタとしては、本来なら、
・もっと早いテンポで外へ振る
・キックパスや裏へのキックを増やす
一度ワイドを見せてから内へ戻す
・ポッド配置を変える
など、“守備を揺らす選択”がもう少し欲しかった気がします。
ただ、これは裏を返せば、クボタのベース戦術自体の完成度が高いということでもあります。実際、神戸はかなり高い集中力と守備精度を80分維持して、ようやく耐え切ったわけですから。
なので今日のクボタは、
「プランが悪かった」というより、
「神戸が適応した後の“次の一手”が少なかった」
という見方が近い気がします。
プレーオフを見据えると、こういう超接戦で、
・どこでテンポを変えるか
・どこでリスクを取るか
・相手が慣れた瞬間に何を見せるか
はかなり重要になります。
今日の試合は、クボタの“土台の強さ”と同時に、「構造的に完成された守備をどう崩すか」という課題も見えたゲームだったと思います。
全体としては、
クボタの“圧力”
神戸の“制御”
このせめぎ合いが非常にハイレベルだった好ゲームでした。特に神戸は、「攻撃力のチーム」から「勝ち切るチーム」へ変わりつつあることを示した一戦だったと思います。

5月13日
エディー・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチ
倫理及び処分規程に基づく処分決定のお知らせ
エディーが先月行われたU-23代表のオーストラリア遠征中に試合の審判団に対して暴言を吐いたとして、罰金処分を受け、日本代表ヘッドコーチの職務を停止されたってさ。
「ふっ、またかよ」って感じ。どうせなら6週間の指導自粛じゃなくて100週間くらいにすれば良いのにね。
ってか、そもそもU-23代表の遠征にエディーが行く必要あるのかい?若い子好きなのは分かるけどさ、遠征は他の指導者にまかせて、自分は佳境のリーグワンを1試合でも多く観た方が良かったんじゃね?ただ対戦相手見ると妙に納得しちゃうよね。なんとランドウィックと対戦してるんだぜ(実は去年も)。ランドウィックって誰も知らないでしょ(笑)。オーストラリアのニューサウスウェールズ州の最高峰リーグであるシュートシールドに所属するチームなんだけど、エディーが一番初めに指導者としてデビューしたチームなんだよね。その後、エディーは確かリーグで殿堂入りしてんだよね。つまりこのオーストラリア遠征自体が、古巣のランドウィッククラブに凱旋して、故郷に錦を飾って、ご機嫌になりたいのが目的に見えちゃうんだよね。公私混同もいい加減にして欲しいぜ。
この遠征にいくらかかったか知らないけどさ、結果、審判団に文句言って罰金と自粛って。アホすぎるだろ。
海外のメディアじゃ「verbal abuse directed at officials(審判員に対する言葉の暴力・暴言)」や「abusing match officials(マッチオフィシャルへの罵倒)」という強い表現を使って報じられてるぜ。
そもそも試合中に暴言吐いて、それを止められても3試合暴言続けてたらしいね。きっと周りにエディーにきちんと意見を言えて、エディーをコントロール出来る人間がいないんだろう。組織としても終わってるわ。
こんな『THE 老害』に日本代表のHCを任せて本当に良いのかね。個人的には勿論「NO」だけど...どうせエディーと協会は裏でW杯までの契約結んでるから、協会も違約金が怖くてクビ切れないんだろ。そもそも途中でクビ切ったら、協会の任命責任を問われるからな。
5月14日
おやっ!?

5月15日
週末のお楽しみ(備忘録)
今週は海外ラグビーと音楽。
改めてWOWOW様に感謝する週末です。

5月16日
Le Crunch
「Le Crunch」(ル・クランチ)とは、主にラグビーのフランス代表とイングランド代表の対戦を指すフランス語の表現です。
日本時間の日曜深夜に女子シックスネーションズの最終戦、フランス対イングランド(通称:レッドローズ)の試合が行われます。ここまで両チームともに4戦全勝。勝った方がグランドスラム(全勝優勝)となります。WOWOW様で放送(解説:大西将太郎さん、実況:谷口廣明さん)されますので、ご覧になる方が沢山いらっしゃると思います。世界女王レッドローズの強さは皆さんもご存じだと思いますので、今回はフランス目線で見どころなどをまとめてみました。
本大会で、フランスが4連勝と好調を維持している主な理由は、新体制下での大胆な若返りと堅守速攻のハイレベルな融合にあります。
2022年から2025年W杯までは、ガエル・ミニョさんとデイヴィッド・オルティスさんが共同体制で指揮を執っていました。この前体制は、非常に高いポテンシャルを持ちながらも「安定感不足」を指摘されることが多かったです。強い時はレッドローズをも追い詰める一方で、試合ごとの波が大きく、セットプレーの不安定さや終盤のゲームマネジメントが課題とされていました。現地メディアやファンの間でも、「才能はあるのに能力を出し切れていない」という声がかなり見られました。
そして2025年W杯での4位という悔しい結果を受け、フランス協会は刷新へ動き、フランソワ・ラティエ新HCを招聘しました。ラティエさんはカナダ女子代表を2014年W杯準優勝へ導いた実績を持つベテランで、近年はフランス国内の女子クラブ・ボルドーでも成功していました。ラティエさんは、分厚い国内リーグの層からU21世代の有望株を積極的に引き上げ、本大会に向けて約10名の選手を入れ替えました。新しいエネルギーがチームに注入され、定位置争いが激化したことで全体の底上げに成功しています。
そして興味深いのは、ラティエさんが就任直後からかなり明確に「守備強度」「規律」「80分間の継続性」を強調していることです。ラティエさんは「相手にとって厄介な(“casse-bonbons”)チームになりたい」と語っており、単なる華やかな展開ラグビーではなく、“イヤらしく勝てるチーム”を志向しています。ラティエ体制ではスタッフも刷新され、ディフェンス担当やセットプレー担当も新任が入っています。単なる監督交代ではなく、“チームの作り直し”に近い変化です。実際、今大会のフランスが以前より「我慢強い」のは、この新体制の影響がかなり大きいと思います。
フランスの最大の強みは、その我慢強く、相手に隙を与えない組織的な守備網です。第4節終了時点で総失点「49」は大会トップの堅守を誇ります。キャプテンのFLマナエ・フェレウが率いるFWD陣がセットピースを支配し、前線から鋭いラインスピードで圧力をかけ続けています。レッドローズは1試合平均50得点以上を叩き出す、超高速のテンポを得意としていますが、フランスはこれを真っ向から受けず、FWD陣がジャッカルを執拗に狙い、レッドローズがボールをリサイクルする時間を1秒でも遅らせ、試合のスピードを意図的に落とすのがポイントだと思います。
一方、攻撃ですが、攻撃の中心にいるのがSHであり司令塔のポリーン・ブルドン・サナスです。ブルドンは今大会トップのトライアシスト数6個を記録しています。以前は「女子版デュポン」と呼ばれていたロール・サナスがSHを務めていましたが、彼女の引退後、ブルドンがプレースタイルも女子版デュポンという呼び名も継承しています。ちなみにブルドンの名前の最後に「サナス」とついているのは、2人がパートナー関係にあるためです。
レッドローズは本大会のスタッツ上、相手に与えた「ラインブレイク(ディフェンス突破)」の回数自体は昨年より減少していますが、「抜かれた際の失点率」が極めて高くなっています。直近のウェールズ戦やイタリア戦では、ラック周辺のスペースを相手SHやFWDに狙い撃ちされ、クリーンブレイクを許してそのままトライに持ち込まれるケースが多発しました。代表デビューを飾ったばかりの若い選手の判断遅れや、個人のタックルミスから一発で大きくゲインされる場面が目立ちます。ブルドンは、まさにこの「レッドローズのラック周辺の弱点」を突く天才です。密集からボールを左右に大きく回すと見せかけ、ブルドン自身がラック横の隙間へ鋭く仕掛けることでしょう。
さらにLOマドゥス・フォール・ラクロなどの強力FWDが至近距離で何度もピック&ゴーし、レッドローズのディフェンスラインの連携を物理的に引き裂くことも有効だと思います。
フレンチ・フレア(French Flair)とは、男子フランス代表の現代のプレースタイルを指す言葉で、直訳すると「フランス流のひらめき・才能」を意味します。特にデュポンやヌタマック/ジャリベールのハーフ団が、戦術に縛られず、その場の直感やインスピレーションでプレーを組み立て、そのアンストラクチャーをあたかもストラクチャーのようにFWD・BACKSが変幻自在なパスワークで推進し、緻密なデータや約束事に基づき連動する、近代ラグビーの組織防御を破壊します。このフレンチ・フレアが女子フランス代表にも浸透し始めています。本大会では、堅い守備から一転して、ポリーンの推進力を中心とした一気にトライへ持ち込むアタックの精度が格段に向上しています。特に第4節のスコットランド戦ではその決定力が開花し11トライを奪い、69 - 28 で圧勝しました。CTBテアニ・フェレウ、両WTBレア・ミュリエとアナイス・グランドの3人で本大会これまで10トライを挙げています。彼女らを中心に、個の打開力と伝統のパスワークが驚異的な得点力を生み出しています。
そして決戦の舞台となるのは、フランス・ボルドーのスタッド・アトランティック(マトミュット・アトランティック)です。このスタジアムは、フランス国内屈指の熱狂と、圧倒的な美しさが融合した極上の雰囲気に包まれます。フランスのラグビーファンは、ホームゲームにおいて世界一熱狂的とも言われます。レッドローズのキッカーがプレースキックを狙う際や、スクラムの攻防時には、スタジアム全体から耳を裂くような指笛と大ブーイングが鳴り響き、敵軍に凄まじいプレッシャーを与えます(日本ではプレースキックの際に大人しくするのが通例になっていますが、個人的にはこのスタイルに共感します)。
試合前やフランスがピンチを迎えた時間帯には、4万人以上の大観衆によるフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」の大合唱がスタジアムを包み込み、自軍の選手を奮い立たせます。
フランスがこの「徹底的な弱点攻撃」と「ロースコア展開」を「ボルドーの大歓声」の中で遂行できれば、数点差でフランスが伝統の宿敵を破りグランドスラムを達成する大金星の可能性はあると思います。
とは言え、世界女王のレッドローズも大会序盤に負傷したLOリリー・アイヴス・キャンピオンやFLサディア・カベヤ、そしてNo.8マディ・フェウナティが復帰し万全の態勢でフランスを迎え撃ちます。
現地17:45キックオフという夕方から夜にかけての時間帯、カクテル光線に照らされた真っ白なスタジアム建築が美しく浮かび上がり、グランドスラム決戦にふさわしい、最高潮のドラマチックな夜になることでしょう。
最後に両チームのメンバーを記しておきます。
◆ フランス
1 アンブル・ムワインベ
2 マチルド・ラザルコ
3 アシア・カルファウイ
4 シオバン・ソケタ
5 マドゥス・フォール・ラクロ
6 アクセル・ベルトゥミウ
7 マナエ・フェレウ ※キャプテン
8 レア・シャンポン
9 ポリーヌ・ブルドン・サナス
10 カルラ・アルベズ
11 レア・ミュリエ
12 テアニ・フェレウ
13 オーバヌ・ルセ
14 アナイス・グランド
15 ポリーヌ・バラ
16 エリザ・リフォノー
17 イラナ・ブロスー
18 ローズ・ベルナドゥ
19 キアラ・ザゴ
20 クロエ・コレア
21 シャルロット・エスクデロ
22 アレクサンドラ・シャンボン
23 リナ・ケロワ
◆ レッドローズ
1 マッケンジー・カーソン
2 エイミー・コケイン
3 サラ・バーン
4 リリー・アイヴス・キャンピオン
5 ディレイニー・バーンズ
6 アビ・バートン
7 サディア・カベヤ
8 マディ・フェウナティ
9 ルーシー・パッカー
10 ゾーイ・ハリソン
11 クラウディア・モロニー=マクドナルド
12 ヘレナ・ローランド
13 メグ・ジョーンズ ※キャプテン
14 ジェス・ブリーチ
15 エリー・キルダン
16 コニー・パウエル
17 リズ・クレイク
18 モード・ミュア
19 デメルザ・ショート
20 マーリー・パッカー
21 フロー・ロビンソン
22 ホリー・エイチソン
23 エマ・シング

5月17日
SRP #14
ブルーズ 24 - 47 ハリケーンズ
ディアンズがまたやってくれた!
8分、得意のキックチャージから先制のトライ。
相手は金髪で分かりにくいけどボーデン・バレット。
チームはこのトライで勢いにのり、3位のブルーズに完勝し首位をキープした。
5月18日
女子6Ns グランドスラム決定戦
フランス 28 - 43 レッドローズ
『ラ・マルセイエーズ』の鳥肌が立つような演奏の後、スタッド・アトランティックは熱狂の渦に包まれ、ホームチームは即座に反応した。両チームともミスが目立った最初の10分間を経て、フランスはフィールドを縦断する見事なカウンター攻撃でスタジアムを沸かせた。ルースヘッドのアンブル・ムワインベがフランス陣22m内でPRマッケンジー・カーソンからボールをきれいに奪い、WTBレア・ミュリエが2人のディフェンダーを振り切り、タッチライン沿いを疾走した。彼女は絶妙なタイミングでSHポリーヌ・ブルドン・サナスへインサイドパスを送り、ブルドンはゴールポストの下へ滑り込んだ。
しかしレッドローズの反撃は迅速かつ容赦なかった。中盤での激しい攻防が続いた後、HOエイミー・コケインが相手陣地へ攻め込み、タイトヘッドのサラ・バーンが圧倒的な力でタックルを跳ね返してトライを決め、同点に追いついた。
レッド・ローズは21分、中盤でのフランスの不用意なハンドリングミスを突いて再び得点を挙げた。CTBメグ・ジョーンズがバウンドしたボールを前方のスペースへ蹴り出し、追いかけてきたFBエリー・キルダンがきれいにボールを拾い、クロスバーの下でトライを決めた。
フランスはWTBミュリエの猛烈なスピードを武器にワイドで脅威を与え続けたが、ハーフタイム前にはレッドローズの戦術的な効率性が光った。激しいドライブモールでフランス守備陣の端を崩した後、ワイドにカットアウトされたパスを受けたWTBジェス・ブリーチは、不規則なバウンドを処理し、マークを振り切ってコーナーへ駆け込んだ。
前半最後のプレーで、レッドローズは心理的な決定打を放った。No.8マディ・フェウナティがラインを突破し、CTBヘレナ・ローランドのロングパスが広大なスペースにいたキルダンに届くと、彼女は悠々と走り込んで2トライ目を決めた。これにより、フランスはハーフタイム時点で 7 - 26 という厳しい点差を背負うことになった。
絶体絶命の窮地に立たされたホームチームは、その後20分間にわたりボール支配率とテリトリーの両面で完全に試合を支配した。容赦ない攻撃の波を繰り出し、フランスのFWD陣はレッドローズのラインに穴を開け始めた。突破口が開かれたのは57分、FWD陣がディフェンスを引きつけ、WTBアナイス・グランドが右サイドで誰にも触れられることなくトライを決めた。
その数分後、勢いに乗ったSHブルドンは、崩れかけたスクラムの基点で見事な視野の広さを見せ、電光石火のピック・アンド・ゴーで油断していたレッドローズのガードをかわし、ゴールポストの下へ飛び込んだ。SOカルラ・アルベズが両トライのコンバージョンを成功させ、21 - 29 と点差を縮め、試合は混戦模様となった。
しかし、レッドローズは真の王者らしい応酬を見せた。フランスの攻勢を食い止めると、ミッドフィールドのスクラムから見事なセットプレーを展開した。SOゾーイ・ハリソンがFBキルダンと巧みなループプレーを見せ、FBキルダンが攻撃を完璧に整えてからWTBブリーチにパスを通すと、WTBブリーチはコーナーで冷静にトライを決め、再び余裕のあるリードを取り戻した。
フランスによる奇跡的な逆転への望みは、71分に消え去った。No.8フェウナティとの激しい衝突についてTMOによるレビューが行われた後、交代出場したフランスのSHアレクサンドラ・シャンボンが頭部へのハイタックルでイエローカードを受け、ホームチームは試合残り時間を14人で戦うことになった。
数的優位を得たレッドローズは、終盤を王者らしい落ち着きで乗り切った。フランス陣22m深くで、交代出場のFLマーリー・パッカーが力強いドライビングモールから突進し、HOコケインにパス。HOコケインがトライを決めて優勝を確定させた。
フランスはフランソワ・ラティエ新HC体制で、ここまで好調な内容と結果を残してきた。最終節。ホームスタジアムの満員の大観衆。舞台は整っていたが、王者レッドローズの壁は高かった。通用する戦術、通用する時間帯もあったが、80分は続かなかった。ただカナダ、ブラックファーンズと並んで、打倒レッドローズを名乗るに十分なチームに成長してきたことは間違いないだろう。
一方、とにかくメンバーが揃わず、ここ数年で一番厳しかったレッドローズだったが、終わってみれば女子6Nsで8連覇を達成し、驚異的な5年連続のグランドスラムを成し遂げた。テストマッチも38連勝継続中だ。分厚い選手層、王者の経験値、勝負どころでの集中力、メグ・ジョーンズのキャプテンシー...全てを総合して優勝を掴み取った。
レッドローズはこの苦しいシリーズを全員の力で乗り切ったことで、もう上がることはないと思っていたステージを、もうワンランク上げることに成功した。

5月21日
週末のお楽しみ(備忘録)
いよいよPO、入替戦が始まりますね。
セコムと豊田自動織機の昇格を願っています。
勿論、クボタの勝利も!
それにしてもリーグワンの「日程が被る悪い癖」は最後まで直りませんでしたね。

5月22日
まずは、サントリーのメンバー。小林、堀越、竹内のフロントロートリオが先発に戻った以外は最終節と変わりませんね。直近2連勝してるパターンからいじるのは個人的には反対ですが、恐らく前半で勝負を決めようという意図があるのでしょう。
タタフは直近2試合フル出場し、圧倒的下働きでチームに貢献してますから、今週も期待です。
亮土は、ビッグゲインは無いものの、気の利いたパスや危機察知能力は全盛期を彷彿とさせるものがありますから、亮土がいるだけでBACKSの安定感が違います。
尾崎弟もここ数試合、覚醒した感がありますね。
中野、コルビは言うまでもありません。
最近、刮目してるのはトラスクの働きぶりです。ゲームマネジメント、キック、パス、トライの嗅覚、どれをとっても一流に近づいてきました。個人的にSOとして一番好きな髙本を完全に凌駕しています。
一方のリコー。松橋、山本、PJの名前が見当たりませんが、大西、グッドヒュー、池田、ライアン、ファカタバが戻ってきたのは大きいですね。
サントリーもそうですが、CTBコンビが日本人なのも良きですね。
何と言っても注目は、控えがSH無しの6:2のスプリットで構成してることです。勿論、サントリーのアタックにFWDの控えを分厚くしてるのでしょうが、これでペレナラのフルタイム出場は確定ですね。大一番でのこの編成には賛否あると思いますが、リコーは言うなればチャレンジャーですから、これくらいのチャレンジは個人的には賛同します。
試合展開を予想するのも野暮かもしれませんが、まず大きな見どころは、サントリーの「攻撃の連続性」を、リコーがどこまで寸断できるかだと思います。
最近のサントリーは、“個の爆発力頼み”ではなく、テンポを落とさずフェーズを重ねながら防御を横に動かし続けるラグビーが目立ちます。特にラック周辺の判断速度が速く、9番から10番、さらに裏へのキックまでの選択が非常に滑らかです。相手が1回でもディフェンスラインを整え損ねると、一気にラインブレイクまで持っていく力があります。
一方のリコーは、単純な殴り合いよりも「我慢比べ」に強いチームです。ペレナラを中心に、ゲームのテンポを意図的に揺さぶれる。速くもできるし、遅くもできる。その試合運びの巧さが、今季の躍進を支えてきました。
この試合では特に、
・リコーがハイボールとキックチェイスでサントリー陣内に居続けられるか
・サントリーが自陣からでもアタックを継続するか
・ブレイクダウンでどちらが“速球戦”に持ち込めるか
この3点に注目しています。
勿論、FWD戦もかなり重要です。
サントリーは近年、スクラムやモールで圧倒するタイプというより、「セットプレーを起点にテンポを作る」方向へシフトしています。対してリコーは、プレーオフ特有の重圧の中で、あえて接点を増やして試合を泥臭くしたいはずです。
もしリコーが前半をロースコアで乗り切れば、一気に試合はわからなくなります。特に終盤、ペレナラのゲームコントロールとFWDの連続ピックで相手を疲弊させる展開になると、サントリーはかなり嫌でしょう。
逆にサントリーとしては、
「速い時間帯に2トライ先行できるか」
が極めて重要かと思います。
サントリーは勢いに乗ると止まらない反面、接戦になると判断がやや散漫になる試合も今季はありました。以前のような絶対的支配力ではなく、“流れ”に左右されるチームになっている印象があります。だからこそ、リコーのような粘る相手は危険です。
戦いぶりの予想としては、
・前半はリコーがかなり食らいつく
・サントリーはボール保持率では上回る
・ただしリコーが接点で簡単には下がらない
・後半15分以降、どっちが勝つか分からない
という展開を期待しています。
いずれにしろ、この試合は“プレーオフらしい空気”になると思います。
リーグ戦では見られないようなキック選択、PGを取りに行く判断、エリア優先の戦い――。華やかなアタックだけではなく、「負けたら終わり」の緊張感が色濃く出るはずです。秩父宮の空気も含めて、かなり濃密な80分になりそうです。

5月22日
今日は会社の秘書さんとご飯。
普段はオタク的投稿と恐妻家でお馴染みのこんなワタクシですが、会社では部下を30名ほど抱える部長なのであります。日々打ち合わせやプレゼンが5~10件入っておりますので、秘書さんにはスケジュール管理や通訳や経費精算等で大変お世話になっております。
そして何より、会社の中でワタクシが「Lenny」であることを知る、数少ない人間の内の一人なのです。日曜深夜まで海外ラグビーを観ていて起きれずに、月曜の午前中を打ち合わせで客先直行にしてくれたことは数え切れません(←バカ)。
そんな彼女が明後日誕生日とのことで、これから日本橋の鰻屋さんへ。鰻と嫁さんチョイスのプレゼントを喜んでくれるか、今密かに緊張しております。
皆様、今週もお疲れ様でした。良い週末を!

5月23日
欧州チャンピオンズカップ決勝
レンスター vs ボルドー
昨年12月から長きに渡り繰り広げられてきた欧州チャンピオンズカップも、いよいよファイナルを迎える。
フランスの強豪ボルドーは、欧州王者として中立地であるスペインのビルバオに乗り込む。しかし、この決勝が彼らにもたらし得るものは、単なるトロフィーの獲得に留まらない。そこには、クラブの歴史そのものを書き換える意味が横たわっている。
欧州チャンピオンズカップ連覇――それはボルドーを、単なる新興強豪から、欧州ラグビー史を支配する側の存在へと押し上げる。単年の成功によって頂点へ名を刻むことは可能だ。しかし連続して欧州を制した時、クラブはもはや「強かったチーム」ではなく、一時代を規定する存在となる。栄光が偶然ではなく、構造であり、文化であり、必然であったことを証明するのである。
その領域の苛烈さを、誰より熟知しているのがレンスターだ。欧州制覇4度を誇るアイルランドの名門は、2018年を最後に頂点から遠ざかっている。それ以降も彼らは、欧州クラブラグビー界屈指の戦力と安定感を維持し続けてきた。しかしチャンピオンズカップは、青きジャージーの男たちに幾度となく残酷な結末を突きつけてきた。
2019年決勝、サラセンズに敗れたことが、その後の苦闘の連鎖の始点となった。翌2020年準々決勝でも同じ相手の前に屈し、レンスターはサラセンズという巨大な壁によって規定される一章を終えることになる。最終的に同年の欧州王者となったのがエクセターであったとしても、その時代の陰影を形作ったのはサラセンズの存在だった。
さらに、そのサラセンズが国内リーグにおけるサラリーキャップ問題によって退場を余儀なくされた直後、新たな宿敵がレンスターの前に現れる。元マンスターの司令塔ロナン・オガラが率いるラ・ロシェルである。オガラ率いる“兄弟たち”は、2021年準決勝でレンスターを撃破し、さらに2022年、2023年の決勝でもレンスターを退けた。欧州の頂へ至る道は、再び閉ざされたのである。
そして、その系譜は終わらない。欧州制覇4度を誇るトゥールーザンが2024年決勝でレンスターにさらなる傷を刻み込み、2025年にはノーサンプトンが準決勝で彼らの挑戦を断ち切った。レンスターは常に強豪であり続けながら、そのたびに“時代を象徴するチーム”との衝突に敗れてきたのである。
そうした歴史の堆積が、今回の決勝に異様な緊張感を与えている。ボルドーにとってこれは、自らの支配が単発の成功ではなく、持続する時代そのものであることを証明する戦いだ。一方のレンスターにとっては、欧州ラグビー界のみならず、あらゆるプロスポーツの歴史の中でも屈指と言える「あと一歩」の連鎖を断ち切るための決戦である。
紙上の陣容だけを見れば、なおレンスターの方が豪華なタレントを擁しているかもしれない。しかし、最も重い局面において、ボルドーはすでに「勝ち切る術」を身につけている。その事実は、何よりも大きい。
自分はかつてはアントワーヌ・デュポンへの憧憬から、TOP14といえばトゥールーザン一択だった。しかしタタフがボルドーに加入して以降、自分の視線は完全にボルドーへと移った。激闘となることを期待しながらも、心の底では、ボルドーによる連覇の達成を願っている。

5月23日
この準々決勝は、おそらく今季プレーオフの中でも最も“重い”試合になるでしょう。
理由は明確で、両チームとも、「接点」と「規律」を極限まで重視するチームだからです。派手な打ち合いというより、1m、1秒、1回の判断を巡る消耗戦。しかも昨季ファイナルのカードでもあり、互いに相手の強みを知り尽くしている。だからこそ、この試合は“どちらが自分たちの土俵を押し通せるか”がテーマになると思います。
個人的な最大の見どころは、
「クボタの超高密度FWD戦を、東芝がどう崩すか」
です。
今季のクボタは、リーグの中でも特に“誤魔化しの効かないラグビー”をしていました。
スクラム、モール、接点、キックチェイス、サポート――その全てを高精度で積み重ねる。特にマルコム・マークスを軸にしたブレイクダウン圧力は凄まじく、一度前に出られると相手は呼吸する時間すら奪われます。華麗というより、“圧縮”するラグビーです。相手を狭い空間に閉じ込め、ミスを誘発させる。
対する東芝は、その圧力を真正面から受けるだけのチームではないはずです。
以前の東芝はテンポが生命線でしたが、今季は我慢を覚えています。自陣でも焦れず、キックでエリアを動かし、数フェーズ耐えてから急に加速する。モウンガのゲームコントロールと、リーチ周辺の接点整理能力によって、“苦しい時間を耐える東芝”が成立しているのが大きいです。
この試合で重要になるのは、特に以下でしょう。
・クボタがスクラムで優位を作れるか
・東芝が自陣脱出をどれだけ安定させられるか
・モウンガに前を見せる時間を与えるか
・接点後の球出し速度をどちらが支配するか
おそらくクボタは、「東芝に走らせない」ことを最優先にするはずです。
つまり、
・キックで奥へ押し込む
・接点で止める
・モールで削る
・ペナルティを獲得する
という、“プレーオフ仕様”のラグビーをかなり徹底してくるでしょう。
一方の東芝は、クボタの圧力を真正面から受け続けると苦しくなるため、どこかでテンポを変えたいです。特に2次攻撃、3次攻撃でのワイド展開や、モウンガの裏へのキック、CTB周辺のショートパスで防御ラインを揺さぶりたいはずです。
このカードは、スコア以上に「疲労」が試合を動かす気がします。
前半はかなり硬直するかもしれません。たとえシーズン中にはPGを狙わない東芝でも、PGが中心になっても不思議ではありません。プレーオフ特有の緊張感の中で、両チームともまず“エリアを失わない”戦いを選ぶと思います。
ただ、後半20分以降は一気に変わる可能性があります。
クボタは80分を通して圧力を維持できるチームですが、東芝にはモウンガという“流れを変える選手”がいます。たった1回のターンオーバー、1本のカウンター、1本のキック処理ミスで空気を変えてしまう怖さがあります。
逆に東芝が不用意に反則を重ねると、クボタは容赦なくモールとPGで積み上げ、第13節のように圧倒されるかもしれません。ただ残念ながら、今シーズンの東芝の戦いぶりを観ると、逆に東芝が圧勝するような絵はあまり浮かびません。
試合展開の予想としては、
・前半はロースコア
・クボタが接点でやや優勢
・東芝は耐えながらカウンター機会を探す
・後半、運動量が落ちた瞬間にモウンガ周辺で試合が動く
・最後の10分まで勝敗が分からない
・最後は総合力でクボタが押し切る
そんな緊張感のある展開を希望しています。
そしてこのカードは、“リーグ戦の延長”では終わらないでしょう。
クボタには昨季決勝の記憶があり、東芝には王者としての矜持がある。互いに「ここで負けるとシーズン全体の意味が変わる」と理解している。その重圧が、秩父宮の空気をかなり張り詰めたものにするはずです。
オレンジアーミーの皆様、自分も(嫁さんも)現地参戦しますので、一緒に戦いましょう。

5月23日
リーグワン2025-26
D2/D3入替戦 #1
釜石 19 - 17 セコム
スコアだけを見れば、釜石がセコムを振り切った接戦だった。しかし、この試合は、単なる「2点差ゲーム」という言葉では括れない、極めて緊張感の濃い80分だったと言える。
試合の構図として印象的だったのは、前半の釜石の勢いと、後半のセコムの圧力が、はっきりと分かれていた点だ。釜石は前半、D2チームとしての経験値とゲームコントロールを前面に押し出した。敵陣でのキック活用、接点後の素早い再整備、そして不用意に展開へ走りすぎない判断が光り、3トライを重ねて19 - 7 とリードを奪った。特に、相手の勢いが乗る前にテンポを掌握した点は、入替戦特有の「先に空気をつかんだ側が優位に立つ」流れを理解していた証拠でもある。
一方で、後半は完全に別のゲームになった。D3で圧倒的得点力を誇ったセコムは、リーグ戦で712得点という攻撃力を背景に、テンポを引き上げながら釜石を押し込んでいった。特に印象的だったのは、フィジカル局面での前進力だ。接点で一度ゲインすると、そのまま連続局面で押し込み続ける推進力があり、釜石は後半無得点に封じ込まれた。セコムは「D3のチーム」というより、すでにD2水準のフィジカルを備えた集団に見えた瞬間も少なくなかった。
ただ、その中で釜石が最後まで踏みとどまれた理由は、守備組織の粘りにある。後半はかなり押し込まれながらも、ゴール前で不用意に崩れ切らなかった。特に内側のディフェンスが簡単に浮かず、外へ流されても最後の1対1で耐えた点は評価できる。シーズンを通して苦しんだ釜石だが、「残留を懸けたゲームで必要な泥臭さ」は確かに示した。そして何より、この試合には釜石というクラブの特殊な重みが漂っていた。地域とともに歩んできた歴史、震災後の歩み、D2残留への責任感――そうしたものが、終盤の一つひとつのタックルににじんでいたように思う。だが、情緒だけで入替戦は勝ち抜けない。
内容面で見ると、2点リードは決して安全圏ではない。むしろ流れだけを見れば、第2戦へ向けて心理的優位を持ち込んだのはセコムの側とも言える。釜石は前半の貯金で逃げ切った形であり、後半の消耗度や押し込まれ方には不安も残った。特に、自陣脱出の精度とセットピース終盤の安定感は、次戦へ向けて修正が必要だろう。
対するセコムは、敗れはしたものの、十分に昇格可能性を感じさせた。D3上位勢の力が年々向上していることを改めて示した試合でもあり、「カテゴリー差だけでは押し切れない時代」が、さらに鮮明になった印象がある。実際、昨季から継続して入替戦へ進出してきた経験値も、このチームに独特の落ち着きを与えている。
第2戦で問われるのは、釜石が「耐え切るラグビー」を再現できるか、それともセコムが「押し切るラグビー」を完成させるか。第1戦は、その均衡がわずか2点だけ釜石側へ傾いたに過ぎない。
ただ個人的にはセコムに勝って昇格して欲しい。山賀さんが好きで、昨シーズンから応援し始めたセコム。今シーズンも全ての試合を観た。HO奥野翔太、SO忽那鐘太、WTB奥田勇志、WTB藤原竜之丞、FBチェイス・ティアティアなど推しも沢山増えた。
何より、Div.1チームすら足踏みしてる「自前のスタジアム建設」に取り組んでいるチームや企業の心意気に大きな感銘を受ける。来季はDiv.2チームとして、狭山の『セコムラグビースタジアム(仮)』で試合をしている姿を是非観てみたい。
第2戦は、東京のAGFフィールド。グループ従業員数約7万1,000人を誇るセコムの大応援団が押し寄せることだろう。その圧倒的な大声援を受けて、セコムの選手たちが躍動する姿に大いに期待する。

5月23日
こういう選手こそ日本代表に呼ぶべきだと思う。
この経験や悔しさがバネになって絶対に強くなると思うから。

5月24日
欧州チャンピオンズカップ 決勝
レンスター 19 - 41 ボルドー
スペインの蒸し暑い天候の中、ボルドーは熱気あふれるプレーを見せ、序盤にレンスターに先制点を許したものの、その後立ち直り、試合のほぼすべての局面を支配した。
実のところ、試合はハーフタイム、あるいはそれ以前にも決着がついていた。王者ボルドーは 35 - 7 とリードしてロッカールームへと向かったのだ。恐らくトロフィーに優勝チームの名を刻む”トロフィー職人”はこの時点で作業に取り掛かっていたことだろう。
正直こんなに大差で勝つとは思わなかったので嬉しさもひとしおだ。リーグワン準々決勝の個人的なモヤモヤを綺麗に払拭してくれた。ラグビーで抱えたモヤモヤはラグビーが癒してくれる。
ちなみにシックスネーションズもフランスが優勝。本大会の下部大会である欧州チャレンジカップもモンペリエがアルスターに圧勝して優勝した。欧州におけるフランスの支配力を痛感している。

5月24日
私事ですが、今季、推しチームが全て大きな大会で優勝しています。
①YOKOHAMA TKM - 全国大会優勝
②フランス代表 - シックスネーションズ優勝
③レッドローズ - 女子シックスネーションズ優勝
④ボルドー - 欧州チャンピオンズカップ優勝
というわけで...
『あとはクボタだけだ!!』

5月24日
リーグワン2025-26 準々決勝
クボタ 26 - 3 東芝
「父さん、泣いてるの?」
試合終了直後、隣の嫁さんが声を掛けてきた。
何故かは分からないが涙が溢れていた。
こんなに負けたチームに心を揺さぶられたのは初めてだ。それくらい東芝の気持ちが伝わるゲームだった。
低くて速くて強いタックル。
効果的なダブルタックル。
ピンチに全員で戻る気力と集中力。
クボタ必殺のモールを止める魂のディフェンス。
何度も何度もゴールラインを死守したスキルと精神力。
誰が東芝がシーズン6位だと思うだろうか?
誰が東芝が前回44点差で負けたと思うだろうか?
これが王者の矜持だ。
そしてこれこそがプレーオフだ。
結局、組織的な流れの中で失ったトライはわずか1本くらいだっただろう。
極めつけがラストのモウンガの独走。
なんだかあの瞬間がスローモーションに見えた。
そして涙腺が崩壊した。
そんな猛勇狼士の熱い魂を上回ったのがクボタのチーム力だ。
高い規律。
強いスクラム。
安定したラインアウト。
ゲインを許さないラインディフェンス。
気迫あふれる東芝ディフェンスの穴を突くオフロード。
そして先発陣に決して引けをとらない控え選手たち。
シーズン通りの試合内容だった。
東芝の気迫の前にややハンドリングエラーが目立ったものの、今日は一人ひとりがいつも以上に良かった。為末もイエレミアもブルブリングもポールも末永も岡田もプレトリアスもヴァイレアも、書ききれないが全員良かった。
なかでも一際輝いていたのは、スティーブンソンだった。プレーしてるスティーブンソンからはオーラが漂っていた。こんなに熱い漢だったのかと驚いた。
東芝の魂を受け取ったクボタは、これでまた1つステージを上がった気がする。
準決勝で待ち受けるのはパナソニック。
オレンジアーミーの皆様、また一緒に戦いましょう。
あと2つ!

5月28日
週末のお楽しみ(備忘録)
セコムとクボタ頑張れ~!!

5月29日
プレーオフ準決勝、神戸対サントリーは、今季のリーグワンを象徴する二つの異なる強さが正面衝突する一戦となる。
リーグ戦を首位で駆け抜けた神戸は、シーズンを通じて高い安定感と成熟したゲームマネジメントを示してきた。試合の流れを不用意に乱さず、接点、セットプレー、キックゲームを基盤に主導権を掌握していく戦い方は、今季のリーグワンでも屈指の完成度を誇っていた。
対するサントリーは、接戦を取り切れない試合も少なくなかった一方、アタックが噛み合った際の破壊力は依然としてリーグ最高水準にある。準々決勝でも、その爆発力によって試合の前半を支配した。
この準決勝は、「秩序を維持する神戸」と、「混沌へ引きずり込みたいサントリー」の衝突として見ることができる。
最大の焦点となるのは、ゲームテンポの主導権争いだろう。
神戸は今季、李承信を中心に極めて安定したゲームコントロールを構築してきた。無理に打ち合いへ持ち込むのではなく、敵陣で圧力をかけ続けながら、接点とエリアを支配して相手を削る。その戦い方が徹底されている。
特にブロディ・レタリック、アーディ・サヴェアという世界最高峰クラスのFWDが前進することで、神戸の接点の質はリーグ屈指の強度を誇る。そこに上村樹輝のテンポ形成と、李承信の冷静な判断が噛み合うことで、神戸は「試合を崩さず支配する」チームへと進化した。
対するサントリーは、秩序よりも“流れ”によって試合を動かすチームである。テンポが加速し、連続攻撃が始まった際の破壊力は極めて危険だ。特に一度勢いを掴んだ時の連続フェーズの圧力は凄まじく、短時間でゲームをひっくり返す力を持つ。
ゆえに、この試合は神戸が自らのリズムを維持できるか、それともサントリーが試合をオープン化し、ハイテンポの展開へ持ち込めるかが最大の分岐点となる。
神戸にとって大きいのは、12番タリ・イオアサの復帰である。
彼の存在によって、神戸のミッドフィールドは単なる配球地点ではなく、「突破口」としての機能を強める。接点で前進できる12番がいることで、李承信はより外側を使いやすくなり、神戸の攻撃は立体感を増す。
サントリーは今季、ディフェンスラインが乱れた瞬間に内側を破られる場面が散見された。イオアサがそのギャップへ強く入り込めるかは、神戸アタックの重要なポイントになる。ただし80分フル出場が濃厚な中村亮土がそこに立ちはだかるかもしれない。
逆にサントリーとしては、神戸の堅固な中央防御を真正面から崩そうとするよりも、外側へボールを動かし続けたいはずだ。ラック形成前の素早い展開、アーリータッチ、サイドチェンジ、背後へのキックなどを織り交ぜながら、神戸FWDを横方向へ走らせられるかが鍵になる。
試合序盤は、プレーオフ特有の緊張感が色濃く出る可能性が高い。
神戸はまず“試合を壊さない”ことを優先し、キック主体の陣地戦から入りたいはずだ。サントリーも不用意に自陣でリスクを背負うことは避けるだろう。序盤は接点とエリアを巡る硬質な攻防、ペナルティの応酬が中心になると予想される。
試合が動くのは後半に入ってからかもしれない。
神戸は今季、終盤に相手を圧殺する展開が多かった。一方でサントリーは、“流れ”を掴んだ瞬間の加速力が高い。10分間ほどの連続攻撃だけで、試合の構図を変えてしまう力を持っている。
ゆえに後半、どちらが先にテンポを掌握するかは極めて重要だ。
総合力という意味では、やはり神戸が優勢と見るべきだろう。
今季の神戸は、接点、セットプレー、ゲーム運びの全てにおいて高水準を維持し続けた。試合を構造的に支配する力は、リーグ随一だったと言っていい。ただし、唯一の弱点である”規律の乱れ”が生じた場合は、足元をすくわれるかもしれない。
一方のサントリー。このメンバー構成のパターンは、準々決勝でもそうだったが、先発陣(特にフロントロー)が交代した途端にモメンタムはなくなり、守備網が崩壊する傾向がある。先の戦いも顧みずに、いかに先発陣を長く引っ張るかのベンチワークが鍵となるだろう。
しかし、プレーオフという舞台では、“勢い”と“爆発力”が時として完成度を凌駕する。
サントリーはまさに、その危険性を最も強く備えたチームである。準々決勝の前半で見せたテンポと連続攻撃を再現できれば、神戸にとって今季最大級の試練になる可能性は十分にある。
それでも神戸が冷静にテンポを制御し、接点優位を維持したまま80分を管理できるなら、決勝進出へ大きく近づくだろう。
その意味で、この試合最大の鍵を握るのは李承信であると個人的に思う。感情ではなく構造によってゲームを支配できるか――。その司令塔としての成熟度が、神戸の運命を左右することになりそうな気がする。

5月29日
プレーオフ準決勝、パナソニック対クボタは、今季リーグワンが積み重ねてきた競技水準の高さを象徴する一戦となる。ともに長いシーズンを通じて安定した戦績を維持し、上位争いを牽引してきた両チームだが、その強さの構造は対照的である。ゆえに、この試合は単純な戦力比較ではなく、「いかに相手を自らのゲーム構造へ引きずり込むか」という主導権争いの様相を帯びるだろう。
パナソニックの強みは、依然としてリーグ屈指の組織完成度にある。攻守のトランジション、ブレイクダウン周辺の整備、キックチェイスの連動、そして規律の徹底。そのすべてが高い精度で噛み合っており、大きく試合を崩さない。今季のパナソニックは、爆発的得点力で相手を粉砕するというより、80分間を通してじわじわと圧迫を強め、気付けば主導権を完全掌握している試合が多かった。派手さより再現性。感情より構造。その静かな支配力こそ、このチーム最大の武器である。
対するクボタは、今季さらに接点強度を高めた。マルコム・マークスを中心としたブレイクダウンの圧力はリーグ随一であり、フィジカルバトルで相手を後退させながらテンポ良く外へ展開するスタイルには迫力がある。だが、今季のクボタは単なる“パワーチーム”ではない。SO周辺のゲームコントロール、キックを織り交ぜたエリアマネジメントにも成熟が見られ、「力で押し切るチーム」から、「試合そのものを設計できるチーム」へと進化を遂げている。
注目すべきは、両軍が今季すでに拮抗したゲームを演じている点だ。互いに決定的優位を築けなかった事実は、このカードの均衡を物語っている。さらにパナソニックにとってクボタは、過去のプレーオフ決勝で苦杯を喫した相手でもある。単なる準決勝では終わらない、心理的緊張感を伴ったゲームとなるだろう。
最大の焦点はブレイクダウンの攻防である。パナソニックは、接点を破壊するというより、“次局面をいかに速く整備するか”に長けたチームだ。テンポを維持し続けることで相手の守備組織を削り取っていく。一方のクボタは、一つひとつの接点で相手を後退させ、球出しを乱し、試合全体を重くできる。両チームのラグビー観の差異が、最も鮮明に現れる局面と言えるだろう。パナソニックが高速循環を維持できれば主導権を握るが、クボタが接点で圧力をかけ続ければ、試合は一気にクボタの土俵へ傾く。
スクラムもまた極めて重要なファクターとなる。クボタは今季、スクラムを単なる再開手段ではなく、“試合の空気を支配する装置”として機能させてきた。ペナルティ獲得に留まらず、相手BACKSの立ち位置やキック選択にまで影響を及ぼす圧力を持つ。パナソニックはセットプレーの安定感を誇るが、ここで後手に回れば、自慢の連続攻撃は寸断される危険性が高まる。
もっとも、クボタにも課題は残る。今季のクボタは勢いに乗った際の破壊力こそ凄まじいが、終盤局面で規律が乱れる試合も散見された。プレーオフのような短期決戦では、小さな反則や判断ミスが致命傷となる。パナソニックは、そうした綻びを見逃さず、冷徹に勝負を決め切る術を持つチームである。
逆にパナソニック側から見れば、クボタほど真正面からフィジカルをぶつけ続けてくる相手は厄介だ。パナソニックは試合を整理しながら戦う能力に秀でる一方、接点で継続的に押し込まれる展開では受けに回る時間帯も生まれる。その時間をどれだけ長く作れるかが、クボタにとっての生命線となる。
展開としては、序盤から激しくスコアが動くゲームというより、互いが相手の呼吸を探り合う重厚戦になる公算が大きい。プレーオフ特有の緊張感が秩父宮を覆い、一つのペナルティ、一つのセットプレーが試合全体の流れを左右する展開も十分考えられる。
総合的には、わずかにパナソニック優位と見る。理由は、80分間を通じたゲームコントロールの精度、そして接戦局面での規律維持能力の高さにある。ただし、クボタがスクラムと接点で優位を築き、試合を“構造”ではなく“消耗”へ引きずり込めば、流れは一気にクボタへ傾く可能性がある。
そしてクボタは今季限りでの退団を表明しているデーヴィッド・ブルブリング、ピーター・ラブスカフニ、そしてバーナード・フォーリーが揃って準決勝のメンバーに名を連ねた事実は、単なる戦力的意味以上の重みを持っている。クボタにとって、この試合は“勝ち進むためのゲーム”であると同時に、“ともに築いてきた時間を一日でも長く延ばすためのゲーム”にもなっているはずだ。
特にプレーオフという極限状況では、戦術やコンディションだけでは説明できない“感情の推進力”がチームを動かすことがある。長くチームを支えた選手のラストシーズン。その事実は、ロッカールームの空気を確実に変える。
もちろん、こうした“ラストシーズン効果”は、感傷だけで勝敗を左右できるほど単純ではない。感情が先走れば、規律を失い、空回りする危険性もある。しかし現在のクボタは、感情論だけで突き進むチームではなくなっている。フォーリーを中心にゲーム構造を整理しつつ、ブルブリングやラブスカフニが接点の熱量を支える。その「理性」と「激情」のバランスが、今季のクボタの成熟を象徴している。
だからこそ、この3人の退団は、単なる“惜別”では終わらない。チーム内部には、「このメンバーで、もう一度頂点へ辿り着きたい」という強烈な共有感覚が生まれているはずだ。それは戦術ボードには記載されないが、プレーオフのような極限の試合では、ときに戦術以上の力を持つ。
パナソニックのような完成度の高い相手を崩すには、最後は理屈を超えた局面が必要になる。その瞬間、クボタにとって、この“別れを先延ばしにしたい感情”は、確実にチームを前へ押し出す推進力になるだろう。
いずれにせよ、この一戦は今季リーグワン屈指のハイレベルな攻防となるだろう。整備された秩序と、圧力による破壊。そのせめぎ合いこそが、この準決勝最大の見どころである。

5月30日
金にモノを言わせるやり方。
少しずつトゥールーザンが嫌いになってくる。
トンマーゾ・メノンチェッロは好きだけど...

5月30日
残り2節。
齋藤の勇姿を目に焼き付けるのだ

5月30日
泣き虫先生が亡くなった。
山口さんが故平尾誠二さん、大八木淳史さん、田中史朗さんら数多くの名選手を輩出し、日本ラグビー界に果たした功績ははかりしれない。
合掌。

5月30日
今季 J SPORTS でインタビュアーとして大活躍している南早紀さん。
数えてみたら沢山ありました。
01.10 サントリー vs 神戸
02.07 神戸 vs 静岡
03.20 神戸 vs キヤノン
04.18 静岡 vs パナソニック
04.25 神戸 vs サントリー
05.10 クボタ vs 神戸
05.24 準々決勝 クボタ vs 東芝
どうやら明日の準決勝 パナソニック vs クボタも出番があるようで、こちらも楽しみです。

5月31日
【今週の余裕】
途中で視聴を止めた昨日の準決勝。一晩寝たので、気を取り直し最後まで視聴。また細かく書き始めるとキリが無いので書かないが、一番印象的だったのが画像の場面。
およそ準決勝の試合中には似つかわしくない、ベテラン2人の「余裕の笑顔」だった…。

5月31日
TOP14 #25
トゥールーザン 39 - 31 リヨン
今季限りでの退団が発表された齋藤が、レギュラーシーズン最後のホームで先発した。齋藤は78分まで出場し、チームを勝利に導いた。
特に印象的だったのは球出しのテンポの良さだ。スタッツを見たら「Ruck Speed(ラックからボールが出る速さ)」は、82回のラックで、なんと79%が「0-3秒(超高速(Lightning Ball))」という驚異的な数値だった(ちなみにリヨンのそれは48%)。この部分だけなら、デュポンにも決して引けを取らないだろう。
試合後、動画のようなセレモニーが行われた。2年間で37試合の出場だったが、齋藤がいかにチームメイトやスタッフ、ファンから愛されていたかがよく分かるシーンだった。
トゥールーザンはレギュラーシーズン首位が確定しており、プレーオフは準決勝から出場する。もしデュポンやグラウに何かあった場合、齋藤の出番があるかもしれない。
帰国後はサントリーに復帰すると見るのが妥当だろう。是非キャプテンとしてチームの立て直しに貢献して欲しい。
5月31日
リーグワン2025-26 準決勝
パナソニック 24 - 26 クボタ
試合序盤、パナにらしくないエラーとペナルティが続いた。百戦錬磨のパナと言えどやはり緊張感があったのだろうか。あるいは最終節から3週間空いたことで、試合勘が少し戻らなかったのかもしれない。
5分、FWDでフェーズを重ねるパナの攻撃を、HOマルコム・マークスが渾身のジャッカルを炸裂させる。クボタが最初のピンチを凌いだ。
10分、パナのノットロールアウェイから、FBショーン・スティーブンソンが40mを超えるPGを落ち着いて沈め、クボタが先制した。
15分、今度はクボタ陣22m付近でパナがペナルティ獲得。タッチに蹴りだし、見事にラインアウトモールで取り切った。これで 7 - 3 とパナが逆転。いつもなら確実にPGを狙うような場面。プレーオフならなおさらだ。この試合に賭けるパナの積極性と気合を感じた。
その後、激しい攻防が続く中、クボタのペナルティが目立つようになる。
25分、再びパナがクボタ陣22m付近でペナルティ獲得。今度はショットを選択するも外れる。リードしたからPGを選択したのだろうか。最初にモールでトライを取り切ったので、個人的にはもう1度モールでも良かったのではと感じた。
この時間帯はパナの時間帯だった。
27分、クボタが自陣でオフサイド。パナがタッチで奥深くまで進む。ラインアウトからフェーズを重ねるも、またもマークスが立ちはだかった。ピンチを防ぐ2度目のジャッカル。これが世界No.1フッカーの実力か。
30分、クボタも反撃。SH岡田一平のランを起点に左に展開。CTB廣瀬雄也の長いパスをCTBディラン・ライリーがあわやインターセプト。紙一重だったが、結果はデリバレイトでイエロー。流れが変わりそうな予感がする。
そして33分、この試合最大のアクシデントが起こる。ハイパントを上げたパナSO山沢拓也が自分で追いかけたが、キャッチし損ねたクボタの選手と交錯し、肘が顔面に当たってしまった。山沢は一旦HIAで退く。
続く34分、ラックでパナがオフザゲートのペナルティ。クボタはタッチへ蹴りだすと思いきや、後ろから猛然と走ってきたスティーブンソンがクイックタップから裏への長いキック。パナがなんとかタッチに蹴りだすも、パナゴール前のクボタボールラインアウト。クボタは一度モールを押すも押し切れないとみて、左へ展開。シンビンで一人少なくなったパナのBACKS陣のディフェンスにぽっかり穴が開き、WTBハラトア・ヴァイレアが笑顔の逆転トライ。ヴァイレア推しの嫁さんが絶叫し、周りの方々に笑われ、私は他人のフリというお馴染みのルーティーンが秩父宮に炸裂する。
結局、このまま 7 - 10 とクボタリードのまま前半終了。
後半開始、結局山沢はHIA陽性?(負傷?)で、無念の交代。昨日のタタフの悪夢が重なる。
後半も激しい攻防が続く。パナは試合当初から一貫してハイボールを上げるが、こぼれ球がことごとくクボタに入る。これはWTB木田晴斗が何度も何度もブリブリと前に出て、チームに勢いをつけてくれたおかげだろうか。
51分、今度はパナのWTB長田智希が足を痛めてモーリス・マークスと交代する。
56分、クボタのCTBリカス・プレトリアスがそのマークスをかわしてビックゲイン。サポートについていた木田にラストパス。これで 7 - 20 とリードを広げる。
61分、パナが、マークスのスピードに乗ったランで1本返す。この時点で 12 - 20。しかし続くSO齊藤誉哉のコンバージョンをヴァイレアが値千金のチャージ。再び嫁さん絶叫からの他人のフリというルーティーンが炸裂する。端っこからのコンバージョンでチャージされるシーンはたまに見るが、真ん中からのコンバージョンチャージは珍しい。
ただパナは、これくらいのことで崩れるチームではない。いつでも慌てず焦らず、ただ自分たちの役割を遂行することが、もう長年の文化としてチームに染み付いているから。
しかし67分、パナが自陣でボールを回す道中で、クボタのFL末永健雄が狙いすましたジャッカルを炸裂させる。スティーブンソンがPGを沈め、12 - 23。
さらに71分、スティーブンソンがPGを沈め、これで 12 - 26。
残り10分を切り、スタジアムにクボタ勝利の予感が漂う中、パナが真骨頂を見せる。
誰一人諦めることないパナは、決死のアタックでクボタ陣内に侵入する。TMOで一度トライは取り消されるものの、フェーズを重ね、PR木原優作が冷静にねじ込む。17 - 26。残り2分。
続くキックオフをレシーブしたWTBマークスが大きくゲインを切る。さらにフェーズを重ね、再びマークスが左タッチライン際をビッグゲイン。折り返しをSO齊藤が中央にグラウンディング。自らドロップでコンバージョンを沈め。24 - 26。残り1分。
そして直後のクボタのキックオフがデッドボールラインを割り、ハーフウェイラインでパナのマイボールスクラム。スクラムの途中で試合終了のホーンが鳴る。これは完全にパナが逆転する流れ。スタジアムが悲鳴に包まれる中、ただ一人冷静な男がいた。それがクボタのスティーブンソンだ。直前でマークスにマークを外されビッグゲインを許したスティーブンソンは、スクラムからボールが離れるや、じりじりと左タッチライン際に移動する。案の定、パナは左のマークスにボールを供給するが、スティーブンソンが仁王立ちだ。根塚と一緒にマークスをチョークで抱えタッチラインに押し出す。その瞬間、スティーブンソンの雄叫びが秩父宮に響き渡った。
まさに「決勝戦前夜」に相応しい総力戦だった。両チームの完成度、フィジカル、戦術眼が高いレベルでぶつかり合い、試合の流れが何度も揺れ動くプレーオフらしい攻防となった。
この試合の最大のテーマは「クボタがパナの秩序をどこまで破壊できるか」、そして「パナが自らのスタンダードをどこまで維持できるか」だったと言える。シーズンを通じてパナは、自分たちの基準を保てた試合では圧倒的な強さを見せ、逆に基準を下回った試合では思わぬ敗戦を喫してきた。プレーオフでは、その“基準値”が問われていた。
一方のクボタは、準々決勝を勝ち上がった勢いを持ち込み、序盤から接点で真っ向勝負を挑んだ。特にブレイクダウン周辺の圧力は強烈で、相手にクリーンな球出しを許さず、テンポを奪い続けた。今季のクボタは単純なフィジカルチームではなく、ボール保持とキックゲームを織り交ぜながら相手を動かす成熟したチームへと進化しており、その姿がこの日も随所に見られた。
結局、勝負の綾は何だったのか?
・パナらしくない序盤のミスか?
・ライリーのイエローか?
・山沢、長田の怪我か?
・ヴァイレアのチャージか?
・選手層か?
・「感情の力」か?
恐らく物事の表面しか見ないで、人のミスが大好きなメディアは、こぞって「ヴァイレアのチャージ」を取り上げるだろうが、この好試合をそんな短絡的に結論付けるのは違うだろう。逆にパナが終盤流れを引き戻したことがその証拠だ。
ただ一つ言えるのは、後半に入ってもクボタは焦れなかった。
もし「パナ相手だから」「プレーオフだから」と身の丈に合わない大きな勝負に出ていたら、クボタは自滅したかもしれない。ただクボタは、メンバーが変わっても、苦しい時間帯でも、シーズン通りのクボタのアイデンティティやゲームプランを見失わず、慌てず、相手を見ながら、全員が自分の役割を辛抱強く遂行した。ルディケさんが10年かけて育てた「チームの成熟」こそが唯一の勝因だったのかもしれない。
あと1つ!
